くうねるあそぼー

急に何かにはまる癖があります。色々やってみる雑記ブログです。仕事は不動産屋さん。人の人生に関わるこの仕事なので、日々思う事・感じる事が多くて、どうしようもなくなってブログ始めました。どうかゆるい目線でお付き合い下さい。

【備忘録】新築VS中古の話。

坪20万円。

 

これが私が住む街の土地の相場だ。

(つまり、営業エリアの坪単価)

 

築古+リフォームの場合、

家にはもう値打ちがないから、

60坪の物件=1,200万となる。

諸経費=200万

リフォーム=700万

【合計】2,100万だ。

 

対して、

 

”新築”建売が

2,500万で買えてしまう時代。

 

中古しか買えないと思っている方にとっては

とても悩ましい。

 

 

 

県内で一番のローコストハウスメーカー

新築か中古かで迷っているお客様と、

一緒に話を聞きに行く事にした。

 

すると、営業さんは

「新築が絶対いいとも思ってません」

と、冒頭で話してくれた。

 

ただ、徐々に、巧みな話術で新築に傾けていくのだった。

 

最初に寄り添って、引っ張っていく感じがして、

私も傍で聞いてて

”土地を紹介しよう”と思い始めたのだった。

 

お客様は43才。

ご主人だけが支払っていく。

年収は県内平均の年収だ。

 

果たしてどんな決断を下すのだろう...。

 

ハウスメーカーさんが流暢に話す内容はこんな話だった。

 

 

 

リフォームって色々できますよね。

築古でもリフォームした物件は、

新築と相違はなく思えると思いますよね。

 

キッチンもお風呂もトイレも

交換できますしね、

内装や間取だって変更するのは簡単です。

 

ただ一つだけ、

あとから変えるのが困難な部分があるんですよ...

 

お分かりになりますか?

 

それは『基礎』です。

 

新築住宅の基礎って

60年耐用で作られているんですよ。

 

中古はどんなにリフォームしても、

スタートが築35年ならば

住んで25年後には基礎をやり直す事になります。

 

基礎って家をジャッキで上げてやり直すわけですが

軽く1,000万はかかります。

 

今400万の違いで中古を選択されても、

68才の時に

1,000万の工事が降りかかって来る事になります。

 

 

 

 

 

 

住宅ローンは金融商品で一番、金利の低いものです。

 

例えば43才だから定年までに支払いを終えたいと

17年~22年返済で考えてしまいますと、

月々の支払負担が増えてしまうんです。

 

家の支払いは早く終わらせたいとおっしゃるのに、

2%や3%するマイカーローンや学資ローンには、

すぐに手を出してしまう。

それどころか、住宅ローンを払えず、フリーローンに手を出して

10%以上の金利を払う方さえいる。

これ、すごくもったいない。

目いっぱい長く借りて、日々の負担を軽くするべきなのに。

 

家の中の他の負担は、家賃や光熱費や車など、

今まで別々に見ていたから、

どうしても家賃を住宅ローンの支払いイメージに

比較しますよね。

 

金利の低いローンに、つまり、

”住宅に置き換える”と考えればいいんです。

光熱費だって

新築すればLEDや気密UPなどでコスパが良くなりますよ。

 

 

私も45才なのですが、子供がまだ3才でして

子供にもまだまだお金がかかるし、

月生活費に余裕を持たせたい。

 

住宅ローンは35年目いっぱいかりました。

 

だからといって80才まで借りるのではなくて、

月負担を軽くして、無理のない計画をし、

タイミングを見て繰り上げ返済をするんです。

 

 

 

 

ふぅむ。

 

 

 

仮に200万円借りるとして、

10年 2%…18,402円/月

   3%…19,312円/月

   10%…26,430円/月

 

住宅ローン借入額を200万乗せると、

35年 1%…5,645円/月

 

月々13,000円以上の余裕ができる。

 

これが、マイカーローンを住宅ローンに含めるメリットだ。

 

 

金融電卓を巧みにあやつり、

次々に提案をしていく。

 

 

 

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この前作った営業ツール...

 

 

だがしかし...

 

 

200万の借金を

薄~くのばしているだけである。

 

車は定期的に買換え時期が来るし、

子供が育てば、車を買ってあげなきゃいけなくなるかもしれない。

 

薄くのばした借金に、結局は2%の別の借金が上乗せになるのだ。

 

私は、

なるべく

住宅ローンにマイカーローンなどの

既存の借り入れを

”含めない”提案をする。

 

だから、一生懸命接客してもらったけど

 

私が先に資金計画をしていたので、

お客様の考えが変わる事はなかった。

 

新築はやっぱり怖い!

となってしまった。

 

そして2180万円、築10年の中古を購入で進めたいと

言ってもらえた。

 

 

真田広之に激似の敏腕営業マンさん、

超ごめんなさい...。

 

この提案の為に費やした時間を考えると

とても心苦しかった。

 

今度、良い物件を仕入れたら、真っ先にこの真田広之さんに

紹介します。

 

しかし、あの流暢な営業トーク

私もできる様になりたいなぁ...

 

できればだます系ではない方向で。

 

 ちなみに、

基礎が60年耐用って初めて聞いた。

うそぴょんとしか思えませんでした(笑)

2,500万の家には含まれていない

オプションや、

200万の諸経費もあるのでした。

 

築古+リフォーム

という魂に

やっと目覚めた自分を感じました。